ゴールデンカムイに登場した「上川丸」が江別市に!?
こんにちは、えぞまち歴史部です。
北海道が舞台の漫画「ゴールデンカムイ」は大変な人気ですね!あちこちで話題になっているのを感じます。
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そんな「ゴールデンカムイ」の第24巻(第234話 蒸気船)に登場する外輪式蒸気船「上川丸」の、原寸大模型が展示されている場所があります。
それが、「江別河川防災ステーション」です。
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建物に入ってすぐ圧倒的迫力!の「上川丸」船底
河川防災ステーションに入ると、まず頭上にある「上川丸」の船底が視界いっぱいに広がり大迫力です!
上川丸の模型展示は2階からも見ることができ、2階からは船内の様子も見えます。
「外輪船」の特徴とは?上川丸も外輪船?
ゴールデンカムイでも解説されていましたが、上川丸を含めた外輪船は喫水が浅いために、浅瀬や河川で運航するのに向いています。
ちなみに、外輪の付いている場所こそ異なりますが、アメリカ・ミシシッピ川のクルーズで使われる蒸気船「ナッチェス号」も外輪式の蒸気船で、垂直方向の推進力を使って運航するという意味では上川丸と同様の推進方法です。
この画像は以下からお借りしました:
(ナッチェス号は船尾側の外輪なので、”sternwheeler”
上川丸は左右両舷に外輪があるため、”sidewheeler”
と呼ばれます。)
船尾外輪式の船よりも、両舷外輪式の船のほうが、船尾から荷物を積み込むことができるなど利便性が高いという特徴があります。人だけでなく農産品や日常用品などの輸送も担っていた上川丸にとっては役目に適しているタイプの船だったようですね。
上川丸と同様の両舷外輪式の船としては、幕末に「開陽丸」と一緒に北海道へ回航し、開陽丸沈没後は旗艦として旧幕府側(蝦夷共和国側)に立って戦った「回天丸」が挙げられます。(大きさは断然回天丸のほうが大きいですが)
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上川丸の活躍
さて、「上川丸」の活躍ですが、進水は明治22年8月です。石狩から札的内(現在の浦臼)との間をつなぐ定期船として、月に数回の就航があったようです。
石狩-江別間はもっとも多くの人々が「上川丸」を利用するエリアだったようで、江別の発展に不可欠な活躍を果たしたのがこの「上川丸」だったのですね。
また、生活物資や農産品などのほか、上川丸の行き先であった「浦臼」の手前にある「樺戸郡月形町」には、当時「樺戸集治監」(監獄)があったため、集治監に入るいわゆる”囚人”を輸送することもあったのだそうです。
「ゴールデンカムイ」第24巻(第234話 蒸気船)では、アシリパ、杉本、白石、そして海賊房太郎が上川丸に乗船し、石狩川を下って江別へ向かう描写が描かれていますね。
2階には「江別港」の歴史展示もあります
2階部分には展示スペースがあり、上川丸航行当時の江別の街のジオラマや、石狩川に関する情報パネル、江別の歴史や産業についてのパネルが掲示されています。
ここにも「ゴールデンカムイ」の該当巻が置かれていました。
また、2階には「江別ホルモン食堂」が入る休憩コーナーがあります。ガラス張りのため、休憩コーナーで食事や飲み物を楽しみながら上川丸の姿を眺めることもできますよ。
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1階のお土産コーナーも注目です!
1階奥には、江別の特産品などの販売コーナーもあります。
江別市のキャラクター「えべチュン」が描かれた菊水さんの「えべチュン ら~めん」もあります!
(大変美味しいです!)
また、「江別市非公認萌えキャラクター」の「榎本 煉(北海道サブカルEXPO)」さんのパネルもあります!
小麦の形の髪飾りと、煉瓦柄のスカートが、江別らしさもあって大変オシャレですね!
「榎本 煉」さんについてはこちら!
外には「重兵衛渡し」の史跡表示があります!
河川防災ステーションの外には、昭和46年に廃止された渡し船「重兵衛渡し」の表示があります。
河川防災ステーションの裏にある坂を降りていくと…
美しい川と、かつての渡し場を思わせる舫い(もやい)がありますね。
また、「河川防災ステーション」らしい設備として、根固ブロックが資材として置いてありました。(ねがためと読むのですね…!)
おわりに
「上川丸」と「河川防災ステーション」は、江別市内の方には馴染み深く親しまれているようで、えぞまちが訪れた日も多くの人が訪れていました。
まだ行ったことのない方、特に明治当時の歴史に関心のある方やゴールデンカムイがお好きな方は、ぜひ訪れてみてください!
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●施設情報
■施設名:江別河川防災ステーション
■住所:〒067-0000 北海道江別市大川通6
■地図: