こんにちは、えぞまち観光部です。
北海道で空港といえば、多くの方が「新千歳空港」を思い浮かべるでしょう。
札幌市民でさえそうかもしれません。
しかし、札幌市にも空港があります!
それが、札幌市東区にある「札幌飛行場(札幌丘珠空港)」です!
※札幌丘珠空港については、えぞまちYoutubeでも動画として配信しております。
ぜひこちらも合わせてご覧ください!
空港の概要:道内各島と一部本州とをつなぐライン
さて、丘珠空港はどんな空港なのでしょうか。空港というからには飛行機が発着するわけで、そうなると「どの空港に行けるの?」というのが関心の高い部分ですよね。
丘珠空港の就航路線は、道内では利尻・女満別・釧路・函館・奥尻の各空港。
道外では、静岡・松本・名古屋/小牧・三沢です。
このほか、2023年には新潟・中標津との就航も予定されているとか。
かつては羽田とも直行便が運行されていたほか、仙台、紋別、稚内にも路線があったようです。
丘珠空港は札幌市東区にあるため、札幌市内(中心部)から、マイカーやタクシーなら約20分、バスでも30分、地下鉄東豊線栄町駅からのタクシーなら約5分という、驚異的なアクセスの良さが魅力です。
現在の丘珠空港の滑走路は1,500mなので、大型のジャンボジェット機は離発着ができないのですが、主に小型機やヘリコプター、プライベートジェット機などが発着しています。
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いざ丘珠空港の中へ!
さて、こちらがターミナルビルです。新千歳空港のターミナルビルと比べるとコンパクトで親しみやすい印象を受けますね。
ビル館内は2F建て。1Fは到着ロビーとなっています。
到着ロビーには、「初音ミク」のイラストや、”利尻島・礼文島PRアンバサダー”の「ラビット・ユキネ」のイラストが書かれた垂れ幕がありました。
2Fへ登る階段の途中から見えるのは…札幌市の「北海道庁旧本庁舎(赤レンガ)」や、「モエレ沼公園」、「羊ケ丘展望台」、「大倉山スキー場」など、札幌市の観光スポットの写真。こういう写真が掲載されていると、「本気で北海道観光に力を入れている空港なのだな」と感じます。
さて、2Fの施設を見る前に、エレベータで屋上へ。ここには何があるかというと、「送迎デッキ」です。
ここからは、発着する航空機を間近で見ることができます!
安全柵の向こうに駐機した飛行機、出発する飛行機、旅客が降りてくるところが見えます。
スマホのカメラでズームするだけでもかなり迫力のある写真が撮れますよ!
離発着の様子は、冒頭の動画にありますので、ぜひご覧ください!
<送迎デッキには、「幸せの鐘」があります。来た際はぜひ鳴らしてみてくださいね。
2Fに戻ってきました。ここが出発ロビーとなっている広場。
この写真の奥側には、お土産を売っている売店「スカイショップおかだま」があります!
丘珠空港オリジナルガチャポン!気になります…
お土産もやはり「北海道」感のあるものが多いですが、この「札幌黄ラーメン」!そう、札幌丘珠といえば、「甘い玉ねぎ」で有名な「札幌黄(さっぽろき)」なんですよね。
札幌土産にスープカレーも良さそうですね!
さてさて、ロビーからぐるっと後ろに回りますと、ここには「札幌いま・むかし探検ひろば」があります。ここではパネルで札幌の歴史が紹介されているのですが…
すごい!圧倒的な情報量です。パネルが何枚あるのか、途中で数えるのをやめました。夏休み・冬休みの自由研究などは、ここだけでレポートが書けそうです。
この「ひろば」は、他の空港で言うところの「休憩スペース」も兼ねているのか、机・椅子が設置されています。
またこのほか、「フォトスポット」や、「航空機の座席」、「飛行機雑学クイズ」などもありました。飛行機の発着待ちの時間、お子様も退屈しなくてすみそうです!
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丘珠空港ならでは!が味わえる「丘珠キッチン」
空港といえばフードも魅力ですよね。丘珠空港には、「丘珠キッチン」というお店があり、ここで食事を楽しむことができます。
「飛行機が見えるレストラン」…?気になりますね。
こちらがメニュー。やはり気になるものは、「丘珠キッチン名物」の、「丘珠拉麺(ラーメン)」、「丘珠カレー」、そして通路に写真が貼ってあった「丘珠ポッケ」
…なのですが、残念!この日は「丘珠ポッケ」は売り切れでした。
なので今回は、「丘珠拉麺」と「丘珠カレー」をいただくことに。
食券を購入してお店に入ると…なんと、目の前に飛行機!!なるほど、送迎デッキの真下にお店があるんですね。窓越しにはなりますが、ここからも飛行機の写真を撮ることができます。
さて、お料理をいただきましょう!
「丘珠カレー」はマイルドで食べやすい!
まずはこちらの「丘珠カレー」。食べてみると、辛さというよりもまろやかさが印象的なカレーでした。お子様でも食べられそうな優しい味です。このまろやかさ、実は先にご紹介した丘珠名物玉ねぎ「札幌黄」を煮込んで作っているのです。そして、カレーの上に乗っているのはフライドオニオン。玉ねぎがあまり好きでないという方は、あの「辛さ」が苦手だと思いますが、この「札幌黄」はまったく辛くないですよ!
「丘珠拉麺」は他のラーメンとは全く違う!
こちらの「丘珠拉麺」、実は食べた瞬間、頭の中に「???」が乱舞しました。「ラーメン」は美味しい食べ物ですし私も大好きなのですが、キリッとした醤油とか、コッテリの味噌とか、普通はちょっと主張が強い味。ですがこの「丘珠拉麺」は、そういった刺激ではなく…うまく言えませんが、「ものすごく優しい味」です。丁寧に煮込んだ野菜スープとか、じっくりコクを出したシチューとかと通じるものがある、深みがあって次々食べ勧めたくなる味です!ちなみにこの丘珠拉麺は、麺に「札幌黄」が練り込まれていて、もちもちとした食感がくせになります。何度でも食べたくなる味です!
丘珠空港をもっと知ってほしい!注目してほしい!
今回訪れた結果、私は丘珠空港のことをもっと多くの人に知ってほしい!と感じました。たくさんの魅力がギュッとコンパクトにまとめられていて、この空港がもっと活用されてほしいと思いました。しかし、丘珠空港には実はいろいろな制約があり、まだまだ活躍できる余地を残しているのです!
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空港の概要:丘珠空港の歴史
丘珠空港はもともと、陸上自衛隊の専用飛行場として利用していた「軍用飛行場」だったのですが、1961年に公共用飛行場として運用が開始されました。もともと定期便については、滑走路などの問題から、ジェット機は千歳、プロペラ機は札幌、というように棲み分けされていたようです。
しかし、2010年には一度、就航していたエアーニッポンネットワークが撤退、北海道エアシステム便が空港存続のカギとなっていました。
そんな丘珠空港に転機が訪れたのは2012年のことです。「丘珠空港活性化シンポジウム」にて、フジドリームエアラインズの鈴木与平社長の発言をきっかけとして、FDAの国内チャーター便の運行が開始され、再び丘珠空港は注目を集めます。
丘珠空港に就航便が少ないのは、色々な要因がありますが、第一はやはり滑走路の短さです。現在の滑走路長は1500mであるため、どうしても大型機の発着は不可能であるほか、機体重量にも制限がつくことも課題としてあります
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札幌市民にも賛否あり!?滑走路延伸計画
「滑走路が短いのなら、滑走路を長く(延伸)すればいいじゃない!」「札幌に空港があるなんて便利でいいよね!」と、私のような人間は単純に考えてしまうものですが、実は滑走路延伸計画は過去にもありました。
1995年には北海道・札幌市が滑走路を1,400mから2,000mへ延長する方針を示したのですが、この延伸計画には、周辺の住宅地への航空機による騒音増大が懸念されたことや、自衛隊による空港活用の幅が広がることを危惧した市民運動が展開されたり、一都市圏に空港を2つも持つのはどうなんだ、という意見があったり、また冬季の滑走路凍結対策の問題などもあり、結局1997年には断念、延長計画は100mの延長にとどまり、現在の1,500mとなったのです。
しかし、2012年には再度、札幌商工会議所が丘珠空港の滑走路延伸を盛り込んだ「札幌広域圏の総合交通体系グランドデザイン」を策定、関係各所に提言書を提出しています。
・札幌広域圏の総合交通体系グランドデザイン(札幌商工会議所)(pdf)
丘珠空港の滑走路延伸に加えて、空港能力が向上すれば、旅客輸送だけではなく、ドクターヘリの拠点として活用ができたり、防災拠点化、新千歳の就航便の一部を丘珠で引き受けることによる、新千歳の国際線拡大などのメリットが注目されるポイントですね。
こうして両論を並べてみると、確かに反対派の方々の意見も無視すべきではなく、懸念点は丁寧に解決してほしいですよね。しかし丘珠空港の滑走路延伸計画がもし実現したら、札幌市の観光・物流・医療・防災など様々な点に大きなプラスとなることは間違いなさそうです。
今後の丘珠空港にも注目!
近年、ふたたび丘珠空港の滑走路延伸計画が注目されていて、2030年を目標に、滑走路を1,500mから1,800mに延伸することを目指すとしています。
今後様々な議論や説明会が開かれたりと対話が行われるのでしょうが、多くの人にとってプラスとなる結果となることを望みたいですね!
今後の丘珠空港にも要注目です。
◯施設情報
●施設名:丘珠空港(札幌飛行場)
●住 所:北海道札幌市東区丘珠町
●URL :https://www.okadama-airport.co.jp/
●地 図: