「さけ」に着目した科学館
こんにちは、えぞまち観光部です。
「科学館」「博物館」「資料館」などといわれると、なんとなくお硬いイメージで、わざわざ休みの日に行ってみようとは思わない…という方も多いのではないでしょうか。
しかし、そんなイメージを覆してくれる楽しい「科学館」に出会うことができました。
それが、「札幌市豊平川さけ科学館」。
名前からは、いったいどのへんが楽しいんだ…?と思ってしまいそうなのですが、さっそく今回えぞまちで訪れた際の体験についてご紹介します。
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館内に入ると「さけ」への愛が凄まじい!
まずこちらは入口から入ってすぐの場所です。
「季節展示」がディスプレイに表示されています。
時期によって見られる展示が違うので、何度も訪れる楽しみがありますね。
記念スタンプもあります!お子さまがいる方は、長期休みの課題にもよいかもしれません。
こちらが、館内へ入ってすぐのエリア。サケに関する情報が豊富に記載されたパネル展示があります。
サケはどのように成長するのか?や、海におけるサケの「回遊ルート」
サケのうろこにある「年輪」についても展示されていました。
うろこの線と線が狭い部分が「冬期帯」と呼ばれるもので、冬期帯は冬期間に餌が少ないことによる、サケの成長の鈍化によって起こるものなのですね。
これを1年と換算して、サケの年齢を調べることができるのだとか。す、すごい…!
さけ科学館の応援キャラクター「リンカ」さんと「チェッポ」くん!
館内のあちこちでサケに関する情報を伝えてくれます。
サケは今日でも、人々の食卓にのぼる機会が多いですが、たとえば和食なら焼き鮭、鮭フレーク、サーモンの刺身やお寿司が定番でしょうか。北海道での鮭グルメといえばこのほかにも、「石狩鍋」や「ルイベ」「ちゃんちゃん焼き」などもメジャーですね。
これに加えて、アイヌ文化の研究においては、サケがアイヌにとって非常に重要な存在であったことがわかっています。アイヌはサケを「カムイチェプ(神の魚)」や、「シペ(本当の食べ物)」などと呼んでいて、大切な食料として扱っていたようです。
産卵を終えたサケは脂が抜けていて、乾燥保存に向いていたほか、サケの皮なども「チェプケリ」と呼んで靴や衣服などの材料にしていたようですね。
このあたりのエピソードについては、えぞまちで先日記事にした「サッポロピリカコタン」の記事でも言及いたしました。
アイヌだけでなく、東日本各地では、先史時代からサケは食料として重要視されてきたという研究があります。河川を遡上する魚という意味では、サケ・マスは豊富に得ることができる重要な食料として位置づけられていたようですね。
サケの産卵については、本物のサケの剥製を使ったセットで再現されています!かなりの迫力ですね。
うーん、これは凄まじいほどの「サケ愛」を感じます。それというのも、豊平川では戦後の水質悪化によってサケの回帰が途絶えてしまい、1978年、サケを再び豊平川に戻そうという「カムバックサーモン運動」という、サケのふ化・放流事業が行われてきた歴史があります。
そして、サケのふ化・放流を続けるためのふ化場・サケについての学習の施設が必要という声によって作られた施設が、この「さけ科学館」なのです。
それは愛が深くなりますよね…。
さて、館内に入って最初に目にする展示はこのようなところですが、「さけ科学館」の魅力はもちろんこれだけではありません…!
「飼育展示室」では泳ぐサケや稚魚が見られる!
奥にある「飼育展示室」には、様々な魚が展示されています。水族館のよう!
サケの稚魚をはじめとして、ヤマメ(サクラマス)、ニジマスなどなど、馴染み深い魚を間近に見ることができます。
そして、今回訪れた際の「季節展示」は「サケの稚魚」!
ものすごい数の稚魚がいます。
この展示も含め、施設の内容についても、えぞまちYoutubeチャンネル「EZOMACHI on air」でもご紹介しています。
<今回はえぞまちキャラクター「ライラックマ」がおしゃべりします!
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まだ終わりじゃない!?飼育池・観察室
これだけでもかなりのボリュームですが、さらにこの先には「観察室」と「飼育池」があります。順路に従って階段を降りてみましょう。
…と、窓の外に「干し鮭」!これには驚きました。
階段を降りると、「観察室」があります。ここには大きい水槽が並べられており、
ニジマス、ギンザケやマスノスケ、イトウなどが展示されています。イトウ大きい…!!
さらに奥へ進むと、「屋外かんさつ池」があります。ここでも鮭が飼育されており、さけ科学館入口にあるガチャガチャで販売されている餌を巻く体験ができます。餌を入れた際の反応は先程の動画にあります!
※餌やりを体験したい場合は、科学館入口のガチャガチャで忘れずに餌を購入しましょう!
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最後は「さかな館」
屋外かんさつ池よりさらに奥には、「さかな館」があります。
ここには豊平川の魚・水生生物がたくさん展示されています。
足の付根から臭いにおいを発するという「クサガメ」や、
話題沸騰中の「エゾサンショウウオ」、
アマガエルもいます!
出口の天井近くからはアマガエルが見送ってくれました!びっくりした…
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おわりに
「さけ科学館」は、名前は間違ってはいないのですが、名前で損をしているなぁ…と感じました。これほど水生生物が盛り沢山で揃っていて、知識も得られて体験もできる施設はなかなかないと感じます。
また、入館料も無料、今回えぞまちが支払ったお金は餌代(100円)だけです。
これだけ魅力的な施設なのに、この日もほとんど訪れている人は見かけませんでした。
まだ行ったことがないという方はぜひ一度、遊びに行ってみてくださいね!
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施設情報
○施設名:札幌市豊平川さけ科学館
○住所 :〒005-0017 北海道札幌市南区真駒内公園2−1
○URL :https://salmon-museum.jp/
○地図 :